2008年08月14日
サウスポイント

ずいぶんと記憶がないぐらい久しぶりに
吉本ばななを読んだ。読み終わって驚いた
のは、ハチ公の最後の恋人の後日談だと、
あとがきにばななさんが書かれていたこと。
ばななさんの小説でハチ公の最後の恋人が
いちばん好きで、大好きで、何度も読んだ。
そしてその小説を最後にばななさんは
方向転換をされたので、その後の小説が
しっくりこなくて、ずっと離れていた。
本屋さんを歩きながら、自己啓発本でも
恋愛マニュアル本でもないな−と、
たどりついたのがサウスポイントだった。
最初の8ページを読んで、ひきこまれた。
人と人との別れについて、いろいろな
別れがあり、それぞれ違うつらさがある
ということを、こんなふうに共感できる
自分がいた。とにかく全部読みたかった。
タリーズで、大戸屋で、ベンチで、
場所を変えながら4時間で読んだ。
もっとゆっくり読みたかったけれど、
味わって読んだつもりだったけれど、
読み終わってしまった。読み終わって
しまったけれど、力が湧いてきた。気がする。
失恋しても、別れても、それはやっぱり、
不幸なことじゃないなぁと思う。
どれだけ幸せだったかを味わうことは、
つらいけれど、幸せなことなのだろう。
あたしは今、4年後のために生きている。
1日1日をむだにはできない。
鏡を見て、きれいな人がいると思ったりする。
今までの自分の知らない自分がいたりするのだ。
恋をしたこと、失恋したこと、自分のだめ
だったところ、楽しくて幸せだったこと、
すべて、血となり、骨になっていると思う。
恋をしない人生を、あたしは選ばない。
小説家になろうと思う。


